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全ト協、2024年の交通事故統計分析結果を公開
2025年6月、全日本トラック協会は「2024年の交通事故統計分析結果【確定版(車籍別)死亡・重傷事故編】」を公開しました。

2024年1~12月に発生した、営業用トラックの死亡・重傷事故の件数は994件でした。また、死者・重傷者の人数は1,052人でした。
また、2024年12月末時点での営業用トラックの台数は132万6,863台となっており、トラック1万台あたりの死亡・重症者の件数は7.93人となっています。この数値は2023年の8.53人からは改善したものの、2020年の7.70人からはむしろ悪化している状況です。
全ト協が2021年に策定した「トラック事業においける総合安全プラン2025」では、営業用トラック1万台あたりの死者・重症者数を、2025年時点で6.5人以下にするという目標が設定されています。2025年にこれを達成するには、具体的かつ効果的な対策の構築が早期に求められます。
ここからは、2024年に発生した営業用トラックの死亡・重傷事故の傾向を、いくつかの切り口から紹介します。
等速での直進時が約半数を占める
死亡・重症事故がどのような場面で起こっているのかを見ていきましょう。
事故発生時の行動種類別では、等速での直進時が48.6%と最も多く、次いで右折時が15.5%、左折時が12.6%と続きます。
道路区分で見ると、一般道路が86.1%、高速道路が13.9%と、一般道路の走行中に起こることが高いことが分かります。
死亡・重症事故を起こしたトラックの車両区分を見ると、大型・中型が合わせて94.3%を占め、普通の割合は6.7%となっています。また、車両総重量を見ても8,000kg以上が占める割合が50%、7,500kg以上となると76%を占めており、重量が重い車両ほど死亡・重症事故の件数が多いことが分かります。
経験豊富なドライバーほど注意が必要
また、死亡・重傷事故を起こしたドライバーを年齢層別で見ると、45歳以上が約70%を占めています。なかでも45~59歳は全体の50%を占める割合となっています。
ただし、トラックドライバー自体の高齢化が進んでいる点にも留意する必要があるでしょう。国土交通省の調査によるとトラックドライバー全体における45~59歳の割合は45.3%となっており、死亡・重傷件数の割合とそれほど大きな開きがあるわけではありません。
一方で、死亡・重傷事故を起こしたドライバーの免許取得年数を見ると、取得から10年以上が経過しているドライバーの割合が87.9%となっています。経験豊富で運転に慣れているドライバーであっても、気を緩めることなく安全対策を徹底することが重要です。
2024年における事業用トラックによる死亡・重傷事故件数は994件であり、死亡・重傷者数は1,052人でした。1万台あたりの死亡・重傷者数は7.93人で、全ト協の掲げる目標には届いていないのが現状です。今後はより事故を減らすべく、ドライバーや事業者のさらなる対応が求められます。
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