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トラックドライバーの孤独解消に焦点を当てたAIが登場

2025年5月、つながりAI株式会社(以下:つながりAI)ろ、ココネット株式会社(以下:ココネット)は、配送ドライバー向けの対話型AI「同僚AI」の実証実験を開始しました。同僚AIは、配送ドライバーが業務中に感じる孤独感の解消と、それによる人手不足の解消と目的としています。

同僚AI誕生の背景

運送業界にとって最も深刻な課題が、ドライバー不足です。2028年には約28万人ものドライバーが不足する見通しとなっています。

ドライバー不足はさまざまな要因によって発生していますが、そのなかのひとつが若手人材の定着率の低さです。厚生労働省の調査によると、令和3年に新卒で入社したドライバーの離職率は、高卒で36.4%、大卒で31.2%となっています。

これらはいずれも全産業の平均(高卒38.4%、大卒34.9%)と比べると低い数値ですが、トラックドライバーの平均年齢(大型で49.9歳、中小型で47.4歳)が全産業平均(43.4%)より大幅に高く、より多くの若手人材を定着させなければいけない状況を鑑みると、やはり定着率は低いと言わざるを得ません。定着率を改善するためには、ストレス要因を廃し、働きやすい環境を実現することが重要です。

孤独は、トラックドライバーにとって大きなストレス要因のひとつです。独立行政法人労働者健康安全機構の研究グループである過労死等防止調査研究センター(RECORDs)は、トラックドライバーの27%が孤独を感じているという調査結果を紹介しています。また、補助ドライバーがいるドライバーは、単独で業務にあたるドライバーに比べて、うつ病の有病率が有意に低いことも分かっています。このことから、ドライバーにとって孤独の解消は、長く働き続けるために重要な課題であることがわかります。

つながりAIとココネットは、同僚AIでドライバーの孤独を解消することによって、働きやすい環境の実現や定着率の向上を図り、運送業界のドライバー不足の解消をめざすとしています。

同僚AIの機能と期待される効果

同僚AIはトラックドライバーの“同僚”として、ドライバーの相談や雑談に応じる対話型AIです。ココネットの社内キャラクターである「ココちゃん」がインターフェースとなり、スマートフォンのLINEを利用して対話が可能です。生成AIが搭載されており、自然なやり取りが可能となっています。

同僚AIは、業務上の悩みや相談に対して解決策を提案してくれたり、アドバイスをしてくれるのはもちろん、業務と関係のない雑談相手としての役割も果たします。また、疲れているときや落ち込んでいるときには、励ましやねぎらいの言葉をかけてモチベーションノイジをサポートしてくれます。

これらの機能によってドライバーの孤独感を緩和し、離職を防止する効果が期待されます。また、会話のログを分析することで現場の肩台を可視化し、経営改善に役立てることも可能です。

トラックドライバーの孤独解消に焦点を当てた「同僚AI」について紹介しました。つながりAIとココネットは今回の実証実験の結果次第で、他の職種や業種にも「同僚AI」を展開していくことを検討するとしています。

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