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ファミリーマート、トヨタ自動車と協働 福島県内における配送トラックのFCV化を目指す

株式会社ファミリーマートは、同社が環境に関する中長期目標として「ファミマecoビジョン2050」の一環として、福島県とトヨタ自動車が2021年6月4日に発表した「福島県での水素を活用した新たな未来のまちづくり」への賛同を表明。トヨタ自動車と協働で、福島県内における配送トラックのFCV(燃料電池自動車)化および、水素活用の実施についての検討を開始すると発表しました。

「福島県での水素を活用した新たな未来のまちづくり」は、福島県とトヨタ自動車が、様々なパートナーと共に、“福島発”の水素・技術を活用した新たな未来なまちづくりに向け、社会実装の検討を始めるというものです。

ファミリーマートが掲げる「ファミマecoビジョン2050」

「ファミマecoビジョン2050」は、持続可能な社会の実現に貢献するため、「温室効果ガス(CO2排出量)の削減」「プラスチック対策」「食品ロスの削減」の3つのテーマについて数値目標を設定し、取り組みを進めるというもの。

「ファミマecoビジョン2050」の概要は以下のとおりです。

▽1.温室効果ガスの削減:店舗運営に伴うCO2排出量(1店舗当たり)

省エネ型機器の導入により、店舗の電気使用量を抑制し、CO2排出の削減を進める。
【数値目標】 2030年 50%削減、2050年 100%削減(2013年対比)
※2030年40%削減としていた目標を50%削減へと上方修正した。

▽2.プラスチック対策:オリジナル商品の環境配慮型包材・容器の使用割合

容器・包材に植物を原料にしたバイオマスプラスチックや再生PETを配合するなど、環境配慮型素材の使用を進める。
【数値目標】 2030年 60%、2050年 100%
レジ袋等の用度品を含めた環境配慮型素材割合は2030年度までに70%の水準を目指す。

▽3.食品ロスの削減

商品の発注精度の向上や容器包装の改良等によるロングライフ化を進めることで、食品ロスの削減を推進。尚、発生した食品廃棄物は、食品リサイクルループなどの取り組みにより資源の有効活用につなげる。

「ファミマecoビジョン2050」における物流面での取り組み

「ファミマecoビジョン2050」を掲げるファミリーマートは、これまでに物流面でも、クリーンディーゼル車両(環境配慮車両)の導入や、配送の効率化などを行い、CO2削減に向けた、さまざまな施策を行ってきました。

▽クリーンディーゼル車両の導入

2019年9月より、燃費性能がよく、最新の排出ガス規制をクリアしたクリーンディーゼル車両を順次導入。クリーンディーゼル車両は、既存のディーゼル車両と比べて、CO2の排出量が年間で約1トン削減されます。2020年度までに累計で約700台が導入されて、2025年には全配送車両をクリーンディーゼル車に入れ替えする予定。
また、現在、EV(電気自動車)トラック2台を実証実験中。FCVトラック1台の実証実験を今期中に開始予定です。

▽配送の効率化の取り組み

さまざまな温度帯の商品を取り扱うファミリーマートでは、牛乳・デザートやチルド弁当などのチルド商品(3℃~8℃管理)と、弁当・パンなどの定温商品(18℃~22℃管理)を同時に積載できる2室式冷蔵車を使用し、配送効率の向上と車両数の削減に努めています。
また、渋滞の影響を回避し、短時間で多くの店舗を効率よく巡回するために、配送センターや店舗間の最適な配送経路・時間をシミュレーションできる輸配送管理システム(TMS)を、2018年より全国で導入。温室効果ガスの排出とエネルギー使用の削減につなげています。

県内の配送トラックFCV化を検討

今回発表された「福島県での水素を活用した新たな未来のまちづくり」への賛同と、トヨタ自動車との協働についても、「ファミマecoビジョン2050」における物流面での取り組みのひとつとして行われるものです。

昨年12月発表された、トヨタとのFC小型トラックの導入を目指した取り組みに加え、新たに福島県とトヨタの協働に基づき、2022年度以降における福島県内の配送トラックFCV化、および「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」などで作られた水素の活用(例:配送センターでの電力としての活用等)に向け、検討を進めてていくとしています。

文/BUY THE WAY lnc.

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