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健康起因事故を予防する「あなたのためのトラックドライバーセルフケアチェックノート」

心身の健康はどんな仕事をするひとにとっても何よりの資本ですが、トラックドライバーにとっては特に重要です。健康上の問題は重大な交通事故の原因に繋がりやすいためです。事業用のトラックが事故を起こしてしまうと、その影響範囲は一般車両の比ではありません。
たった一件の交通事故が起きるだけで、ドライバーや事故相手の命はもちろんのこと、事業所やそこに勤める同僚、さらにはその家族の人生までが危険にさらされます。決してドライバー自身だけの問題ではないと理解した上で、家族や事業所、取引先、業界全体が一枚岩となり、ドライバーの健康をしっかりと守っていく必要があります。

健康管理をする上で大切なのは規則正しい生活習慣ですが、一方でトラックドライバーは勤務時間や生活習慣が不規則になりやすい職業でもあります。混雑や悪天候などで道路状況の悪い日には思わぬ長時間労働になる場面にもしばしば遭遇しますし、長距離ドライバーの多くは夜間に運転をします。
健康であることの重要度が高い上に、健康管理が他の職業と比較して難しいトラックドライバーだからこそ、周囲のサポートがいっそう大切になります。

トラックドライバーセルフケアノート

全日本トラック協会では、ドライバーの健康をサポートするために、「あなたのためのトラックドライバーセルフケアチェックノート」を発行しています。
当ノートでは血圧・睡眠・食事の3点に特に重きを置き、記録することで、健康状態や生活習慣の把握を容易にしてくれます。

▽血圧

業務前の点呼時など、毎日決まった時間に血圧を測ることで、健康状態の目安とすることができます。また普段より血圧の高い日には、より注意深い運転を意識することで、健康状態に起因する不注意や事故を減らすことができるようになります。

注意が必要な血圧の目安としては高い方の血圧が140mmHg以上、あるいは低い方の血圧が90mmHg以上になっている場合です。血圧が高い旨を運行管理者に伝え、こまめに休憩を取るなどの対策を取るようにしましょう。

▽睡眠

睡眠不足が健康維持や仕事のパフォーマンスに悪影響を及ぼすことは誰でも知っています。しかし忙しい時ほどおろそかにしがちなのが睡眠でもあります。特に居眠り運転が原因の自己は深夜~早朝の時間帯に非常に増えるため、夜間に運転を行うドライバーはいっそう注意して睡眠を取る必要があります。また睡眠が不足した状態で勤務を続けていると、脳疾患・心臓疾患・高血圧症・高脂血症・糖尿病・精神疾患にもかかりやすくなります。

睡眠時間を長く取れない場合も、眠りの質を上げることで睡眠不足を解消することができます。湯船にゆっくり使って身体をリラックスさせる、眠る前にスマートフォンを使用しないなど、少し習慣を変えるだけで睡眠の質は大きく向上します。

▽食事

もちろん食生活も健康な体調を維持する上では非常に大切です。中でも朝食は最も重要です。忙しいと朝食を抜いてしまう人は少なくありませんが、しっかり食べるようにしましょう。濃い味のものや脂っこいものを避け、野菜や果物を多く食べられればいっそう理想的です。

毎日3食摂れるのならばいちばん良いのですが、難しい場合は、1回ごとの食事の量を減らし、2~3時間ごとに少しずつの量を取るようにすると良いでしょう。逆に1日に2食しか食べられないからといって、1回あたりの食事の量を増やすと、日中の眠気や肥満の原因となります。

関係者全体が健康管理に関わる

「あなたのためのトラックドライバーセルフケアチェックノート」は、ドライバー自身だけではなく、管理者と共有して運用することを想定されています。関係者全体がドライバーの健康管理にしっかりと関わり、健康起因事故を減らしていきましょう。

文/BUY THE WAY lnc.

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