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日本語レベルの低い外国人の雇用手段

高い日本語能力の必要になる業務に対してN4レベルの外国人を雇用していくための対策として何があるのか。日本語能力の課題としてコミュニケーションの齟齬や、業務指示の理解不足、勘違いからのミスなどが挙げられます。この課題を少しでも解消していくための対策としてどういった取り組みがあるのでしょうか。

外国人ドライバーを雇い入れる際、懸念になる例として多いのが誤配である。荷物を運ぶ際に伝票を使って仕分け作業を行う企業が多い。その中で記載された伝票に対し誤った処理を行い誤配が生まれる。日本語で書かれた伝票に対し、外国人が対応することに不安を抱くことは当然のことである。いくら日本語試験に合格した外国人といえ伝票の読みに関してはこなしきる能力は確実にあるとは言えない。そういった場合の対策として挙げられるのがグーグル翻訳やpapagoといった翻訳アプリを導入することである。携帯電話の保持を義務化させることで伝票の文字が理解できない時に取り出し翻訳アプリを使って写真を撮り母国後に翻訳をし内容を理解する。誤配や間違った操作を防ぐ。こういった内容が伝票の誤配を防ぐ翻訳アプリを使った対策となる。

N4レベルの外国人のようなある程度日本語がわかる外国人であっても、突発的な発言や指示に対して唖然としてしまうというケースがみられることがある。その場面が自社での対応なら教育が可能となるが、お客様との対応であれば問題になる可能性がある。ここで対策としてまずは現場での対応に特化した研修を行うことである。例えば、国外採用での雇用の際、入国してから日本の運転免許の取得とビザの申請まで約3~6か月かかるといわれているためその期間は仮入社期間となるため運転業務以外の業務を行ってもらう必要がある。その期間に横乗りや業務見学や研修、業務マニュアルの作成、業務でよく使われる日本語の研修を行うなどを行うことで本業務への対策となる。また、突発的な指示に関しては通訳アプリを使って対応するなどの対策も1つである。

事故発生時の対応についても懸念点に挙がるケースが多い。もちろん、もともと現地で山間部を大型トラックで運転していたすでに技術の高い人材を選定し、しっかりと教育を行い、日本の運転に支障がないようにした外国人を雇用してもらう。しかし事故については日本人同様発生する可能性はでてくるといえる。問題はその後の対応である。万が一の事故に対しての対応ができなければ問題も大きくなるため外国人にその対応ができるのか不安になってしまう。そういった対策については、こちらも研修を行うことや事故発生時マニュアルなどを作成することは必要になってくるが、企業内の緊急連絡先の担当者を設定することが必要といえる。事故時は焦りが出てしまうが、信頼関係の構築された担当者を設定し、何か起きた時に「必ず連絡をする」ということを徹底させることで的確な指示が可能となるため問題の悪化を防ぎやすくなるといえる。
以上が主な対策方法となる。雇用し始めて最初の方はやはり日本語の部分で慣れないところがでる可能性があるが、就業している期間も日々日本語の教育は続く上、毎日の業務で外国人自身も学習していくため徐々に受け入れの体制を作っていくことで受け入れの幅も広がるといえる。外国人ドライバーが今後、運送業界の人手不足問題の解決の糸口になる未来は近いといえる。
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