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伊藤園、営業トラックの架台に茶殻を配合 最大で110kgの軽量化に成功
伊藤園が運用するトラックの架台は、軽量化と強度の観点から主にアルミ材が利用されています。しかしアルミ材などの非鉄金属は、世界情勢の影響を受けやすく、供給の安定性に課題をかかえています。
そこで今回、アルミ材の代替となる素材として開発されたのが、伊藤園が岐阜プラスチック工業(以下:岐阜プラスチック工業)と共同開発した、「茶殻配合軽量パネル」です。
茶殻配合軽量パネルの開発には、伊藤園の独自技術である「茶殻リサイクルシステム」が用いられました。茶殻リサイクルシステムは、茶系飲料の製造過程で排出される茶殻を、含水のまま工業製品の原材料に使用する技術です。
伊藤園では2000年より同システムの研究開発を行い、2001年には第一号製品である「茶配合ボード」を開発。この茶配合ボードは2002年、茶殻リサイクル製品としては初となるエコマークを取得しています。伊藤園ではその後も、石膏ボードやコンクリートなどの建材、エアコンフィルターなどの樹脂製品、封筒や段ボールなどの紙製品など、100種類以上もの茶殻リサイクル製品を生み出してきました。
茶殻配合は、伊藤園の茶殻リサイクルシステムを用いて、軽量・合成素材の樹脂製ハニカムパネルである岐阜プラスチック工業の「テクセル」に、茶殻配合樹脂を組み合わせることで、開発が実現しました。
この茶殻配合パネルを、営業車両のスライドドアやバックドア、床材などに使用することで、安定供給が難しい非鉄金属の使用量を削減。さらに従来の車両とくらべて、最大で110kgの軽量化にも成功しています。
さらに、軽量な茶殻配合パネルを採用したことで、スライドドアやバックドアを開閉する際に必要な力は、従来の1/3にまで抑えられました。
今回の発表に際し伊藤園は、これからも茶配合製品の研究開発に取り組み、普及させることで「茶殻=捨てるもの」ではなく「茶殻=身近な有用資源」という意識付けを行っていく考えを示しました。
また営業車両については、軽量化に取り組んでいくとコメント。さらに自社の営業車両の軽量化で培った技術をもとに、架装メーカーを通じての販売も視野に入れ、物流における石油資源の節約や、それに伴うCO2の排出削減にも貢献していくとしています。
文/BUY THE WAY lnc.
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