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ドライブワーク通信
アルコールチェックをしないとエンジンがかからない 車載型飲酒運転防止システム
運転前にアルコールチェックを行い、検知されるとエンジンがかからない車載型飲酒防止システム「呼気吹き込み式アルコール・インターロック装置」。これを販売する東海電子株式会社は、今年1月、同装置の実績と普及状況を発表しました。
点呼におけるアルコール検知器の使用は、事業用自動車のドライバーによる飲酒運転を防止するため、2011年から使用が義務化されました。
これに先立って東海電子株式会社は、2009年9月から「アルコール・インターロック」の販売をスタート。
現在、アルコール検知器は多種多様なものがありますが、「運転前に必ず呼気をチェックし記録を残し、検知したらクルマが動かない」という、強制力のある検知器は、アルコールインターロック装置だけです。
発売から12年が経った2020年の時点で、「アルコール・インターロック」の累計設置数は2707台に。設置しているのはほとんどがトラック事業者です。
全日本トラック協会でも、この「アルコール・インターロック」を例年、購入補助の助成金の対象としています。
現在の法令上に置いては、トラック、バス、タクシーなど、すべての運輸事業者、すべての交通事業者は、アルコール検知器を設備として事業所に備え、点呼時の酒気帯び確認時に、必ずこれを使用しなければなりません。
また遠隔地での電話点呼に置いても、アルコール検知器の使用は必須。点呼におけるアルコール検知器の使用義務化は、100%守られさえすれば、「飲酒運転ゼロ」が達成されるための規制強化でした。
にもかかわらず2020年現在、飲酒運転の件数はゼロに向かうどころか下げ止まりの状態となっています。トラック業界にいたっては、前年比増という実態が明らかになりました。
近年は欧州でも「アルコール・インターロック」を促す政策が促されています。さらに韓国や台湾に置いても「アルコールインターロック」の導入が検討中であると報じられています。飲酒運転ゼロを実現する国際的な趨勢が注目されています。
また海外では、商用車よりも、飲酒運転違反者への罰則として「アルコール・インターロック」を強制的に装着させる方式が一般的です。
東海電子株式会社は、飲酒運転の撲滅を目指し、日本政府に対して以下の5項目を提言しています。
①運輸局に、飲酒運転を引き起こした事業者に対し、全車両のアルコール・インターロック装置を義務づける権限を付与する。
②2年間、装着されたアルコール・インターロックのメモリに、酒気帯び検知の履歴なきことを条件として、アルコールインターロック装置の装着を解除する。事業者は、装着 期間中全車両のインターロックデータを2ヶ月ごとに運輸局に提出し続ける。
③アルコールインターロックの装着費用は、行政罰とみなし、事業者の自己負担とする。
④該当事業者の全運転者に対し、アルコールに関する研修受講を義務づける。
⑤実質年間100台に満たない購入補助制度などではなく、上記1~4の制度設計を、貨物自動車運送事業法輸送安全規則解釈および運用の通達の改正をもって行う。
文/BUY THE WAY lnc.
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