> > トラックの不正改造を防止 チェックポイントを紹介

ドライブワーク通信

トラックの不正改造を防止 チェックポイントを紹介

4月6日、全日本トラック協会(全ト協)は、令和8年度の「不正改造車排除運動」の実施概要を公表しました。

全ト協は年間を通じて不正改造車の排除に取り組んでいます。そのうえで、各都道府県のトラック協会が設定する「強化月間」には、より重点的な排除活動を展開します。

本記事では、運動のポイントや具体的なチェック項目について、詳しく解説します。

不正改造車排除運動のポイント

不正改造は、トラックの事故リスクを大きく高めます。実際に事故が発生すれば、ドライバーや周囲の人々の健康や生命を脅かすことはもちろん、事業者への信頼も大きく傷つきます。加えて、排気ガスや騒音などによる環境への影響も見逃せません。

特に近年は、部品脱落による事故の発生や、環境問題への関心の高まりを背景に、不正改造に対してはより厳格な対応が求められている状況です。

不正改造車排除運動では、単なる外観の問題ではなく、安全装置や車両構造への影響も重視されます。日常点検の段階から、不正改造に該当しないかを意識することが重要です。

不正改造の主なチェック項目

トラックにおける不正改造の主なチェック項目は以下のとおりです。

【回転灯】
■ 緊急車両以外に赤色の回転灯を取りつけていないか
■ 道路維持作業用自動車以外に黄色の回転灯を取り付けていないか

【禁止灯火】
■ 走行中に使用することを目的とするディスプレイなどを装着していないか

【巻き込み防止装置(サイドガード)】
■ 普通貨物自動車の場合、巻き込み防止装置を備えているか

【ダンプ(土砂等運搬)】
■ さし枠の取り付けがないか
■ 荷台の一部を高くする等の改造がないか

【ディーゼル車の原動機】
■ 黒煙汚染度は基準内か

【大型後部反射器】
■ 貨物普通自動車の場合、後部反射器を備えるほか、大型後部反射器を備えているか

【二次架装(燃料タンク等)】
■ 新規検査受検後に燃料タンクを増設していないか
■ 容量が大幅に異なる燃料タンクへ変更していないか(構造等変更検査の手続きが必要)

【速度抑制装置(スピードリミッター)】
■ 規定速度を超えて走行できるよう改造されていないか
■ 装着を示す黄色のステッカーが、運転者の見やすい位置および車両後面に貼付されているか

【突入防止装置(リヤバンパー)】
■ 自動車の後面に突入防止装置を備えているか

【シートベルトリマインダー】
■ 運転席にシートベルトが装着されていない場合に警報する装置(シートベルトリマインダー)の警告表示等を、器具を用いて不正に解除していないか

【前面ガラス、運転者席および助手席の窓ガラス】
■ 指定以外のステッカー貼付をしていないか
■ 前面ガラス等に装飾板を装着した状態、または運転者席及び助手席の窓ガラスに着色フィルム等を貼り付けた状態での可視光線透過率が70%未満になっていないか

【バックミラー】
■ 鋭利な突起がないか
■ 歩行者等に接触した場合に衝撃を緩衝できる構造か

【警音器(クラクション)】
■ 音量や音色が常に一定か

【前部霧灯(フォグランプ)】
■ 白色または淡黄色か
■ 同時に3個以上点灯しないか

【その他の灯火】
■ 赤色でないか
■ 点滅しないか
■ 光度が300cd以下か

【タイヤ】
■ 回転部分が車体からはみ出していないか

【直前直左確認鏡(サイドアンダーミラー等)】
■ 運転者席から障害物を確認できる鏡等を備えているか

なお、乗用車や二輪車の場合は、チェック項目が異なる点に注意してください。

まとめ

不正改造の多くは「少しの変更だから大丈夫」という認識から生じますが、法令違反となり、車両停止や行政処分につながる可能性があります。不正改造車排除運動をきっかけに、自車の状態を改めて確認しておくことが重要です。

日常点検にひと手間加えるだけでもリスクは大きく減らせます。安全運行と信頼確保のためにも、適正な車両状態を維持していきましょう。

ドライブワーク通信バックナンバー
  • 燃費改善に役立つ「エコドライブ」 燃料費高騰への対策に
    近年の燃料費の高騰により、トラックにおける燃費削減の重要性が高まっています。また、国土交通省の資料によると、2024年における日本のCO2総排出量のうち、営業用貨物車が占める割合は約4%にのぼりました。地球温暖化の深刻さや、国が掲げる温室効果ガスの削減目標を考慮すると、これは決して小さな数値とはいえません。全日本トラック協会を含む複数の交通系団体によって構成される「エコドライブ推進協会」では、燃費やCO2の削減に向けて、トラックドライバーが実践できる10のアクションを「エコドライブ10のすすめ」としてまとめています。
  • 荷主企業が主体的に取り組む温室効果ガス排出量削減 ユーグレナのバイオ燃料を活用
    2026年7月1日、株式会社ユーグレナは、丸紅ロジスティクス株式会社、丸紅エネルギー株式会社、篠崎運輸株式会社と連携し、バイオ燃料「サステオ51」を用いたトラックによる荷主の拠点間輸送を開始しました。サプライチェーン排出量の「Scope3」に該当する輸送由来のGHG(温室効果ガス)排出量を、荷主企業が主体となって削減する取り組みです。
  • 改正物流効率化法が4月1日に施行も、7割の企業が「内容を知らない」と回答
    帝国データバンクは、2026年4月1日に施行された「改正物流効率化法」に関するアンケート調査を行い、その結果を5月28日に公表しました。調査対象となったのは全国の2万3,083社、うち有効回答があったのは1万538社で、回答率は45.7%でした。
  • 車道に増えた自転車、トラックドライバーにはどう見えている?
    2026年4月1日より、改正道路交通法が施行されました。なかでも大きな注目を集めたのが、自転車の交通違反に対する「青切符」の導入です。これにともない、車道を走行する自転車の数が急増したことは、トラックドライバーにとっても気になるポイントでしょう。株式会社Azoopは、全国のトラックドライバーを対象に、「自転車の車道走行に関するアンケート」を実施し、2026年5月28日にその結果を公表しました。
  • 求職者からの信頼が向上する「働きやすい現場認証制度」とは
    2020年8月に国土交通省が創設した「働きやすい現場認証制度(正式名称:運転者職場環境良好度認証制度)」は、トラック・バス・タクシー事業者を対象に、職場環境改善への取り組みを可視化する制度です。認証を受ければ、自社が「安心して働ける会社」であることを客観的に示せます。これにより、求職者が安心して応募できるようになるため、運送業界の慢性的な課題である、ドライバー不足の軽減が期待できるでしょう。

ドライブワーク通信一覧へ

Copyright (c) Az staff Inc. All Right Reserved.