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ドライバーの疲労軽減と安全に寄与する電子制御ステアリング「UDアクティブステアリング」が登場

UDトラックス株式会社(以下、URトラックス)は、同社のフラッグシップ大型トラック「クオン」に、快適で安定したステアリング間隔を実現する「UDアクティブステアリング」機能を搭載し、7月1日より販売開始しました。

環境や状況に左右されない安定したステアリングを実現

「UDアクティブステアリング」は、従来の油圧式ステアリングギアの上部に新たに搭載した、電気モーターによる支援機能です。電気モーターに付随する電子制御ユニット(ECU)が運転環境を感知し、ドライバーの運転操作をアクティブにサポート。積み荷や路面状況、横風などにも左右されない安定したステアリングを実現し、ドライバーの疲労軽減と安全に寄与します。

▽「UDアクティブステアリング」の特徴

1.低速走行時の軽いステアリング

重量物輸送時でも軽い力で操舵でき、疲労を大きく軽減。

2.高速走行時の直進安定性

スピードに応じて、ステアリングを適度な重さになるよう制御することで、直進走行時にドライバーの緊張感を軽減。

3.不整路走行時の路面状況の影響低減

路面の凹凸から受ける影響を自動補正し、振動や意図しないステアリングの動きを軽減。

4.横風発生時の走行補正

横風の影響によるタイヤの微細な動きを素早く感知し、自動補正で直進走行をサポート。

5.後退・右左折時の自然なハンドル戻り

後退時や交差点の旋回時にステアリングは自動でニュートラル位置に戻る。

疲労軽減が実証実験で明らかに

UDトラックスは今回、電子制御によるステアリングでどれだけ疲労軽減を図れるかについて、独自の実証実験を実施。

実験では脳波計測器を使い、運転時のストレスや運転に必要な集中力を調査。また、筋電計を使って運転時の筋活動量を測定し、UDアクティブステアリング搭載・非搭載車で比較しました。

実験の結果、運転時のストレスは非搭載車の62.125に対し、搭載車は61.75。運転時に必要な集中力では非搭載車の39.8に対し、搭載車で37.8という数値に。搭載車のほうが運転時のストレスが低く、また過度な集中力を必要とせずに操作できることがわかりました。

また搭載車では、腕の力をより楽にして操作をすることができ、特に駐車時や路面の凹凸が激しい道路を走行する場合は、筋力を使わずにハンドル操作ができることがわかりました。

若手ドライバーは高性能なトラックの導入を希望

UDトラックスが今年6月に、物流企業の経営者とドライバー計400名を対象に実施した意識調査では、経営者の7割以上が「ドライバー不足」を実感し、解決策としては「労働時間の最適化」や「給与改善」に次いで、「若年層ドライバーの採用強化」と「健康管理」を挙げていました。

一方でドライバーの大半は高性能で疲れにくいトラックの導入を希望。特に20~30代の若手ドライバーは全員が疲れにくいトラックの導入を希望していました。

「UDアクティブステアリング」のようなテクノロジーを活用した運転環境の改善は、ドライバーの労働環境の改善、ひいては運送業界の大きな課題であるドライバー不足改善への一手となることが期待されます。

文/BUY THE WAY lnc.

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