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ベテランドライバーほど要注意?トラック事故の傾向について
トラックドライバーにとって最も大切なこと。それは事故を起こさないことです。
今回はトラック事故の件数と、その原因について解説していきます。
全日本トラック協会が昨年7月に発表した統計資料によると、トラック事故の件数は過去10年で減少傾向にあります。平成18年に起きたトラック事故件数は30,328件ありましたが、平成27年には16,156件と、約半数にまで抑えられています。
死亡事故についても同じく減少傾向にあります。しかしながらトラック事故の危険性や、事故が起きた時の被害の大きさを考えれば、現在の件数でも決して少ないとはいえないでしょう。
平成27年の統計では車両同士での事故が14,903件と最も多く、同年に起きたトラック事故全体の9割以上を占めます。
次いで多いのが対人事故の1,069件。車両単独での事故も183件発生しています。
*車両同士の事故:トラック事故の大半を占める車両同士の事故ですが、そのほとんどが追突事故でした。更に追突事故の大部分は停車中の車両に対してのものです。また、出会い頭衝突による事故は、件数こそ追突事故の6分の1程度ですが、死亡事故に限れば追突事故以上に発生しています。
*対人事故:対人事故は、件数では車両同士の事故の10分の1ほどしかありませんが、死亡事故の件数ではあまり差がなく、より死亡率の高い事故であると言えます。対人事故の半分以上が横断中の歩行者に対して発生しています。
トラック事故が最も多く起こっているのは午前8時~11時の間で、全体の3割以上がこの時間帯に集中しています。
一方で死亡事故については午前0時~5時に起こるものが最多となっており、周囲が暗く、ドライバーが眠気を感じやすい深夜の時間帯は、重大な事故が起こりやすい傾向にあります。
トラック事故の原因として最も多いものが、漫然運転、脇見運転、動静不注視、安全不確認といった安全運転義務違反で、全体の8割以上を占めます。
*漫然運転:運転中に運転以外のことを考えていた、ぼんやりとしていた、ラジオ放送に聴き入っていたなどの理由で、注意力散漫になり事故を起こしたケースがこれに該当します。死亡事故の原因として最も多いものです。
*脇見運転:風景やスマートフォンなどに目を向け、前方の状態を見ずに運転することです。
*動静不注視:相手は見えていたものの、「相手が避けてくれるはず」「道を譲ってくれるはず」だと思いんだ結果、事故に繋がるケースです。
*安全不確認:一時停止や徐行をしたものの、周囲の安全確認を怠ったために事故に繋がるケースです。トラックの原因として最も多いものです。
平成27年に発生したトラック事故16,156件のうち、8割以上に当たる13,659件が、免許取得から10年以上経過したドライバーによって起こっています。運転に慣れたベテランドライバーの方ほど、時には初心に帰ってみる必要があるかもしれません。
トラック事故は大抵の場合、ほんの小さな不注意であったり、僅かな気の緩みが原因で起こるものですが、ひとたび事故を起こしてしまった時には、命や健康ばかりでなく、仕事や信頼、財産など、あまりに多くのものを失うことになります。ドライバーの皆様は是非、「自分は危険なものを運転しているんだ」という意識を常に忘れることなく、安全運転を心がけましょう。
文/BUY THE WAY lnc.
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