冬用タイヤは「溝深さ」に注意 重要性と確認方法を紹介
冬季のトラック輸送では、路面の凍結や積雪がある地域での走行が避けられず、冬用タイヤの装着が不可欠です。
しかし、安全に走行するためには、単に冬用タイヤを履くだけでは不十分で、適切な管理が欠かせません。なかでも特に重要なのが、タイヤの「溝深さ」です。
本記事では、大型車の冬用タイヤにおける溝深さの基礎知識や重要性、点検方法などを分かりやすく解説します。ぜひ参考にしてください。
「溝深さ」とは、タイヤのトレッド(路面と接するゴム部分)に刻まれた溝(グルーブやサイプ)が、どれだけ残っているかを示す指標です。
タイヤの溝は、タイヤと路面の間にある水や雪をかき出し、グリップ力を確保する役割を持ちます。走行時の摩耗によって溝が浅くなると、水や雪を十分に掻き出すことができず、タイヤが水のうえを滑ってしまう「ハイドロプレーニング現象」を引き起こします。この現象が発生するとハンドル操作やブレーキが効かなくなり、重大な事故を招きかねません。
そのため、タイヤを安全に使用するためには、溝深さが十分であることが非常に大切です。目安として、溝深さが新品時の50%を下回ったタイヤは、冬用タイヤとしての利用が推奨されません。
冬用タイヤを適切な溝深さで運用するためには、定期的な点検が欠かせません。具体的な点検方法としては以下が挙げられます。
・プラットホームを確認する
・デプスゲージを使用する
なお、点検の結果、溝深さが不十分であることが判明した場合は、早期に買い換えることをおすすめします。
プラットホームを確認する
冬用タイヤの溝の底面には「プラットホーム」と呼ばれるマークが刻まれています。これは溝深さが50%を下回ると露出するように設計されています。プラットホームはタイヤ1つにつき4カ所以上刻まれていますが、これが1カ所でも露出している場合は、冬用タイヤとしての役割を果たせない状態です。したがって、プラッホームが露出しているかどうかを確認することで、溝深さが十分であるかどうかを簡単に確認できます。なお、プラットホームの位置は、タイヤの側面に表示されている「↑」などのマークの延長線上です。
デプスゲージを使用する
デプスゲージ(溝深さ測定機)は、タイヤの溝深さをミリ単位で測定できる工具です。これを使えば、より正確に溝深さを測定することが可能です。特に大型トラックの場合は積載荷重が大きく、タイヤの摩耗が制動距離に与える影響も大きいため、デプスゲージを用いた定期的な確認が推奨されています。
また、「タイヤの片側だけが摩耗している」「内側と外側で摩耗の度合いが違う」といった偏摩耗が疑われる際にも、デプスゲージで確認しておいたほうが安心できるでしょう。
溝深さは、冬タイヤの安全性能に大きく影響する要素です。溝深さの確認はプラットホームをチェックする方法が一般的ですが、トラックの場合はデプスゲージを用いて、より正確に測定することが求められます。